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■テンコ盛りの女の物語



お久しぶりです。

日々の忙しさにかまけて、放置していましたが、

いつまで皮膚科探してるんやと言われてもいけないので、

何年か前に書いた文章をUPして繋いでおきます(汗)

一応、バレンタインのお話です♪




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まもなくバレンタインだ。




今日デパートに行くと「ここは宝塚かっ!」というくらい

女がうじゃ~っとテンコ盛りであった。





 
私たち夫婦は、2月14日は単にバレンタインデーではなく、

入籍した日であるので、例年通り、







 
「また1年、離婚もせず頑張りましたね。

これはひとえに私の我慢と努力の成果ですよ。」

 

とお互いが主張しあって、ケーキでも食べようと思っていた。






 
しかし今日ちょうど用事があってデパートに出かけたところ、

女の波にのまれてしまったのだ...。
 





 
 
デパートに入ると、そこは女くさぁ~い世界であった。







一直線にチョコ売り場に向かう、女の大行列が出来ており、

当然のような顔をした女が行進していた。







そして知らぬ間に、

私の前後を鼻息の荒い女どもががっちりガードし、

私をエスカレーターに乗せ、売り場に連れていったのだ。
 
 







「はい、いかがですかぁ~ん♪」






 
 
広~いチョコ売り場に到着するや、

目の前にサイコロのかけらのような

チョコが刺さった爪楊枝が差し出された。
 
 






「あ、はい。すみません。」
 
突然のことに思わず謝ってしまう。








そして食べてみる。おいしぃ~♪

口の中でとろける生チョコであった。






 
 
「そちらはベルギー産の生チョコタイプでして、スイート味でございます。

他にビター・抹茶・ブランデーの4タイプがございまして、

もうブランデータイプは残りわずかなんですが、

他のタイプも大変人気でして、

こちらのチョコレートは普段あまり置いておりませんが、

今回は特別にご用意させて頂いたんですけど、

あまりの人気に品薄状態ですので、

お早めにお求めいただいた方がよろしいかと思うんですが、

いかがですか?」

 




 
ものすごい早回しの音声案内テープを聞かされたようであった。














 
口の中の甘い誘惑と、まくしたてる女の勢いで、

自動的に心拍数が上がる。

 












 
すると私の横の女が「スイートをください。」と申告した。























マジか?
 

















 
「え~っと、何味にしようかな。」


買う気などなかったのに、

ショーケースの中を物色している自分がいる。







普段どんなしつこいセールスもはねのける私であるが、

完全に舞い上がってしまっていた。









 
 
しかし口の中の甘さが取れてきた頃、

少し冷静さを取り戻した。










こんなすぐ決めなくても、売り場はめちゃくちゃ広いのだ。

私としたことが情けない。

他のメーカーのを見てみよう...と視線を横に振った瞬間、

またもやチョコが刺さった爪楊枝が差し出された。








 
反射的に口に運ぶ。

やっぱりおいしい。口いっぱいに甘さが再び広がる。 














 
ん?


私の口の中の糖度を、


この女に知られている!!
















 
心拍数再度上昇。

かなりグラグラきている。













視線をショーケースに戻す。

そこにまたもやチョコ付き爪楊枝が現れた。
 







 
「こちらはビター味でございます。」









 
 
またくれた。


試食に弱い性格を


完全に見抜かれている!!














ビターはやっぱり苦いな。

どうせならブランデー味をくれたらいいのに...と思っている所に、
 









 
「どうぞ!

今、抹茶とブランデー味もご用意しましたので、

ご試食してみてくださいませ!」

 









 
おっ!とうとう全部出てきた。

全部食べてみる。









やっぱりスイートが一番おいしい♪

買うならやはりスイートだな。

すっかり買う気マンマンである。









 
ずっと試食はあったはずなのに、

「今ご用意した」という女の言葉に、「わざわざ」という含みがあった。
 









4種類食べた私の周囲の客「舞い上がり組」が、

とりつかれたように次々に買い始めた。
 




















 
負けてはいけないっ!
 
















 
なんだか客の中に妙な闘争心が芽生え始めた。







在庫がなくならない内に、

自分の目当ての味をゲットしなければならない。















隣の客に取られてなるものかっ!
 













周囲の女に負けぬほど、私の鼻息も荒くなった。




自然とヒジを張り、陣地を作った。

今すぐ買わなければならないっ!!

 












チョコはどんどん売れていく。

もう1度、試食を食べてみる。













やっぱり美味しい。

やっぱり買わなければ!!















 
 


「スイート味、1つくださいっ!」
 
 










とうとう言ってしまった。

買ってしまった。
 









 
「はい、スイートですね~。

2,500円で~す!」

 













 
ゲッ!


にせんごひゃくえぇ~~~ん!

 












 
「あのう、こっちの800円の小さい方は?」









 
 

「今売り切れちゃったんです~」
 
そう言いながら店の女は2,500円の包みを袋に入れた。


















心拍数急速ダウン。鼻息停止。
 















 
とほほほ...次々に注文する女に囲まれながら、

もう引くに引けない状態に追い込まれ、

消費税込み2,625円を支払い、チョコの包みを受け取った。
 








 
「どうもありがとうございまぁぁぁ~す」
 
 
店の女の目がキラ~ンと光る。

してやったりの目である。

その女の後ろで、別の女が試食用にチョコを小さく刻んでいた。
 










 
包みを受け取り、振り返ると、

爪楊枝を手にした「舞い上がり組 第2班」がいた。














君らもやられてしまうのね...。
 




そして売り場を見渡すと、

あちこちで血走った目の女がテンコ盛り。
 
 






 
チョコが男の手に渡る前、

女はこうした修羅場を経験しているのだ...。





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別サイト・イワリスの俵太もヨロシクねん。

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by season-maro1 | 2006-02-13 11:57 | あ・た・し