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■平和な?贈り物


私が毎朝電車で通勤していた頃。




駅で顔を見るメンバーの中に、柳葉敏郎に似た青年がいた。

いつも同じ電車におなじ位置から乗るので、よく見かけるのだ。




 
清潔そうな服装で、髪型といい、知り合いと会った時の笑顔といい、
体育会系っぽい挨拶の仕方まで似ている。




 
しかし、そんな彼は爽やかなイメージとは裏腹に、

以前くしゃみをした途端、差し歯が抜け落ち、

さらに差し歯が近くの人に当たってバウンドして、

危うくホームの下に大切な前歯を落としそうになり、周囲を慌てさせた過去を持つ。




そのハプニング以来、私は彼を、








 
「義歯(ギバ)ちゃん」









 
と心の中で呼んでいた。





ある日、義歯ちゃんは私のすぐ前で、いつも通り爽やかな顔をして電車が来るのを待っていた。

そんな義歯ちゃんの朝をまたもや悲劇が襲った。








ベチャッ

という鈍い音がしたと思ったと同時に







「うわぁ~~~~っ!!」

という義歯ちゃんの叫び声。







声に驚いて覗きこむと、義歯ちゃんの頭から顔にかけて鳩のフンが流れていた!







「うわぁ~っ」

私も驚いて声を上げ、あわててバッグの中からティッシュを取り出した。

周りで並んでいた人たちも、一斉にカバンやポケットからティッシュを取り出した。





 
義歯ちゃんは、あまりのショックの為か声を上げたまま、固まっている。






「鳩が上から何か落としたよぉ~~~」

「フーーーン(糞)」

「いよっ!うまいね~~」






などとダジャレ小噺をしている場合ではない。

電車が来るまでに、早く拭いてあげなければと、みんなで手分けして拭いてあげたのだった。

どうにか電車が来るまでに義歯ちゃんの頭と顔は、元に戻った。




 
お陰で義歯ちゃんは、やっと我に返って冷静になり、





 
「あ、どうもすんませんっ!」

と深々とお辞儀をしてお礼を言い、また一つ有名になった。
 







 
その後、電車を待っている人々はみな、頭上を見上げていた。

駅のホームの天井では、鳩がたくさん飛び回り、むき出しの鉄骨に、あちこち巣を作っているようである。






「平和のシンボルか...あ~ココも大変だな...」 私はつぶやいた。

何を隠そう、私が住んでいるマンションも、鳩の糞公害で大変なのである。





 
毎日、早朝からベランダで、 

「クックルゥ~~ クックルゥ~~~」
 
とアイツらの大合唱で起こされている。






日の出が早くなればなる程その時間は早くなり、

夏場はだいたい早朝5時に合唱開始である。





 
動物好きの私たち夫婦も、あまりのうるささに毎朝憤慨し、ベランダをガラッと開けては、





「 (* ̄ b ̄)シーーッ! 」 と、子供に言うようにまずは諭し


2回目は、手をブンブン振り回して追い払い、


3回目には、ハエ叩きを手に、周囲をバシバシ叩いて音をたてて脅している。




 
まあ、そんなことをしたところで、根性の座った鳩たちは動じない。







 
「 鳥が我が家にやってくるのよ。 」

と言えば聞こえはいいが、実態は、




「 鳥が我が家に糞をしにやってくるのよ 」 である。







便秘という言葉を知らないらしいアイツらの糞は、凄まじい。






見ると見事な渦巻型をしており、ベランダの手すりにとまってしたりするので、

ベランダの床には、横一直線に糞が並んで落ちている。
 






なかには、 こんな形のが混じっていたりして、







ひょっとしてアイツらのアドレス? なんて思えるほどである。







そして、鳩は必ず夫婦2羽で生活をしているようである。

たまに見るぶんには、仲むつまじく、微笑ましい光景なのであるが、

毎日アイツらの糞の掃除をしていると、








 
イチャイチャするんじゃねぇ~!!








と怒り狂ってしまうのだった....(完)







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by season-maro1 | 2004-07-27 10:05 | 栄えあるオマヌケぴーぷる
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